チュートリアル講演 TL03

モデル誤差抑制補償器の実装による既存制御システムの簡易ロバスト化

講師

岡島 寛 氏 (熊本大学)

概要

制御システムを対象が持つモデル誤差や外乱に対してロバスト化するための補償器構造として、講演者が研究を展開しているモデル誤差抑制補償器(MEC)の研究を概説します。既存のシステムにマイナーループの補償を行うことで制御系のロバスト性が向上します。モデル誤差抑制補償器と既存制御系とを併用することで非線形系や入出力数の異なる多入出力系、非最小位相系など様々な系を簡単にロバスト化することができます。本チュートリアル内では、基本構造からモデル誤差抑制補償器の特徴、様々な系への利用方法などについて紹介します。また、周辺研究のとして、外乱オブザーバやスミス補償器、内部モデル制御、2自由度制御系(条件付きフィードバック)などとモデル誤差抑制補償器との関係についても触れたいと思います。最後に、講演者が開設しているYouTubeチャンネル「制御工学チャンネル」の動画や講演者のGithubアカウントから提供しているMATLABコードなど、MECを利用する上で有益な情報の提供も行います。