チュートリアル講演 TL05
日常活動下における人間の生体計測技術とバイオメディカルビッグデータの利活用
講師
湯田 恵美 氏 (東北大学)
概要
腕時計型や指輪型の生体センサは,遠隔医療の発展に伴って普及し,通信技術,低消費電力,IoT応用などセンサ技術開発が進んでいる.ウェアラブルセンサの普及率が高い米国では,ワークアウト検出やプライバシー保護といったテクノロジーを早期に採用している.
最新研究では,既に感染症の罹患を潜伏期から予測できる状況にあり,人々の健康管理に大きく寄与している.他方,生体データを活用するプラットフォームの構築は課題であり,計測されたデータの匿名化技術や研究応用を通じて,日常活動下から得られるヒトの生体信号を利活用していく必要がある.
本講演では,安全・ヘルスケア,診断・スクリーニング,治療.リハビリテーションに至るまで幅広い分野で応用が可能な(1)非侵襲生体計測手法,(2)生体ビッグデータ解析から得られた知見,(3)セキュアデータベース構築などデータ利活用の素地となる重要技術について,最新の研究を報告したい.